美術館の一面

展覧会の情報を更新している最中に思い出しました。
 
国立西洋美術館でおこなわれたイタリア・ルネッサンス展を見にいったときのことです。この展覧会自体はこれぞイタリア絵画という感じがし、楽しみました。
 
国立西洋美術館は常設展にも素晴らしい絵画・彫刻が展示され、いつも楽しみにしています。ロダンの彫刻が多数、印象派のモネの睡蓮など目をみはるものがあります。
 
国立西洋美術館の入り口の前にロダンの「地獄の門」と「カレーの市民」、「考える人」があります。これらの彫刻は土台の老朽化がはげしく、改修工事がおこなわれたようです。その改修工事の工程の資料が現在常設展で紹介されています。この改修工事に関する資料は非常に興味深く、楽しめました。
 
日本は地震が多い地域ですから、文化財産をどのように守るかが日々研究されています。もちろん、普通の建築も免震構造がほどこされています。半永久的な屋外展示を地震の多い日本で成功させるか、がコンセプトとしてあったようです。基礎はどうするか、彫刻の表面表装はどうするか。それらの課題を現在できうる範囲での最高の技術を費やしたそうです。
 
この資料展示では、写真や文言だけでなく、免震構造の模型もあり、その技術が体感できます。興味のある方は是非見てみてください。