「建仁寺」展

この展覧会は、建仁寺のお宝を集めたものである。建仁寺のお宝といえば、やはり、俵屋宗達風神雷神図屏風だろう。この作品はいろいろなところで展示してることがあるので、ご存知の方も多いだろう。風神雷神は、中世に結構描かれたようだ。宗達以外では、尾形光琳のが有名だろう。
 
建仁寺は、臨済宗の開祖、栄西が開いたことで有名である。栄西は、中国留学と同時に、茶を日本にもたらした。『喫茶養生記』を著わしている。いわば、日本における茶の開祖でもある。書名からわかるように、茶を、後世の楽しむよりも、薬用ととらえている。茶碗の出品数も少ないが、良品もあった。さまざまな天目茶碗がならび、そそられた茶碗もあった。ただ、茶道具自体は少ないようだ。
 
古刹だけあって、書画は逸品が多い。上述の宗達以外にも、海北友松、伊藤若冲の逸品も多い。ただ、伊藤若冲や海北友松の逸品を見逃したのは痛かった。展示替えをすっかり忘れていた。うーん、若冲は見たかった。無念極まりない。
 
展示替えの影響もあり、ちゃんとチェックしないのが悪いのだが、欲求不満の残る展示だった。悔しい。