第15節:対名古屋グランパスエイト

有終の美を飾るにふさわしいゲームだった。
セカンド・ステージ初の完封、ファースト・ステージ6月23日の札幌戦以来の無失点試合だった。
エメルソンが歯痛、城定は警告累積による出場停止、阿部が出場停止(チーム内、遅刻の罰則らしい)という苦境を超え、みごとなゲームだった。
阿部の不在は土橋と啓太がみごとに埋め、山田の上がりも積極的におこなわれた。
山田は右サイドにとどまらず、左右の中盤を自由自在にポジションチェンジを繰り返し、得点機会を生み出した。
山田の積極的な攻撃参加の背後には啓太と土橋の両ボランチの献身的な守備があった。
啓太と土橋は名古屋のカギとなるウェズレイやウリダを封じ、右に張り出す森山は石井が封じた。
ディフェンスラインは集中力がとぎれず、井原も往年の読みの冴えたプレーがみられた。
中盤から最終ラインの守備が安定してはじめて攻撃が可能になる。
永井の前線からの守備の貢献度は依然として高いものがある。
トゥットは不調から脱しつつあるが、まだ球離れが悪い気がする。
ただ、福田が投入されてから、福田との相性がよいのか、この二人で見所のあるコンビネーションがみられた。
福田が投入されてから約1分後に福田とトゥットのコンビネーションから得点があった。
それよりも、中盤からインターセプトした啓太からの福田へのパスもすばらしいものがあった。
福田のゴールは3月31日以来となるが、ここ一番の集中力や決定力が未だ衰えていないことを証明した。
来年につながる良い内容だったと思う。
今季の収穫は啓太につきる。
啓太のボランチとしての活躍があったからこそ、失点も少なく抑えられたことも指摘できよう(リーグ6位)。
来年こそ、優勝争いにからんでほしい。