Jリーグ開幕を迎えて

今週末から2001年のJリーグが開幕する。それより一足先に日本代表も動き出している。来る3月24日にはフランスで試合がくまれており、来年のワールドカップへ向けて一気に加速しそうな1年となりそうだ。
 
今週末のJリーグ開幕と合わせて、スポーツ振興くじ、通称「toto」が始まる。昨年の静岡でのテスト経て全国発売となる。すでに5000万円以上の売上を記録しており、今後さらに売上を増やしそうだ。ただ、3月11日にも1試合が組まれており、その結果いかんではtotoの結果に影響を与えるため、試合の内容が厳しく問われることとなり、混乱をきたす恐れもある。これからの課題となりそうだ。それにしても、国がスポーツ振興に力を入れ始めたことは評価してもいいだろう。全国各地のグラウンドが芝生になるのには時間がかかろうが、芝生のグラウンドでプレーすることでケガも最小限に抑えることができ、健全な肉体を作ることができよう。むかしから、健全なる肉体に健全なる精神がやどるといわれるが、それを具現するのに一役かいそうだ。
 
J1が自動降格・昇格制度が確立し、3年目を迎える。わが浦和レッズも昨年J2での闘いを余儀なくされた。たかが1年、されど1年。1999年11月27日にJ2降格が決定し、2000年11月19日にJ1復帰まで長く、苦悩の日々が続いた。そして、2001年3月10日、2年ぶりにJ1の舞台に立つ。この舞台をどれだけ待ち望んだか。無論、目標は優勝である。Jリーグ発足当初からタイトルを得ていないチームは3チーム。浦和、市原、ガンバ大阪である。ずいぶんすくなくなった。ジュビロから井原を獲得し、FC東京からトゥットを獲得した。中盤には日本の至宝小野がいる。ようやく、攻撃・守備の軸ができつつある。数年前の全盛期にも攻撃と守備の軸があった。FWに得点王福田。MFに元スペイン代表ベギリスタイン。DFにドイツ代表ブッフバルト。攻守の軸がしっかりし、戦術も徹底されたがゆえに、良い成績を残せたといえるだろう。ファーストステージは守備のバランスを確立させながら多くの得点をとることが目標となるだろう。セカンドステージが優勝争いの舞台となるであろう。友人がファーストステージの予想をしており、浦和は15位となっていた!それを上回る、優勝は無理でも、せめて一桁の順位でファーストステージを折り返してもらいたい。ノーガードの打ち合いになること間違いなし。スピードと爆発力を生かせるJ1なら案外苦戦することも少ないだろう。J2では守備一辺倒で引かれて守られていたので、持ち味のスピードを生かす展開になかなかならなかった。J1ではそういった状況はあまり考えられない、というか、浦和を恐れるチームはほとんどないだろうけど。駒場の雰囲気を恐れるチームはありそうだ。
 
三冠鹿島はゼロックススーパーカップでは苦杯をなめたが、やはり相馬の穴は大きそうだ。左サイドを市川に簡単にやぶられていたし、右サイドもアレックスに制圧されていた。ファビアーノの穴を秋田一人では埋められないことも証明された。ファーストステージは苦戦を強いられそうだ。
 
昨年無冠のジュビロはタイトル奪取に燃える。クラブ世界選手権を控え、ボルテージは加速するだろう。ただ、クラブ世界選手権があるため、選手の疲労度がどれだけ少なくできるかが課題となってくるだろう。補強という補強をしていないが、名波が復帰し、新潟で抜群の得点嗅覚を示した鳴尾の加入は大きいだろう。優勝候補筆頭だ。
 
昨年勝点では総合一位だったのに、リーグ戦で優勝できなかった柏。マリノスから柳想鉄を獲得した。一方で、黄善洪のケガも順調に回復している。これでDFの洪明甫とあわせ、勧告選手で攻守の軸が形成される。それに日本代表候補の北島を擁し、悲願のリーグ制覇を目指す。ただ、ジュビロのような破壊的な攻撃力は有していないので、優勝争いには加わるが、優勝には手が届かないかも。
 
昨年ファーストステージを制した横浜Fマリノスは苦戦を強いられそうだ。三浦淳宏の穴は相当大きい。期待の外国人・リパティンもケガと不安要素は多い。期待の大型FW田原も現段階でJ1は荷が重すぎる。下位に低迷してもおかしくないだろう。
 
ネームバリューのある選手を集めた東京ヴェルディ1969もファーストステージは優勝争いに加わることは難しいだろう。いかんせん、どれだけコンビネーションが確立できるだろうか。豊富なタレント集団という派手さはあるが、コンビネーション、組織に一抹の不安を感じる。お互いの意思疎通がゲームで良い方に向かうのはセカンドステージ以降であろう。
 
関西勢は優勝争いまでいっても、優勝はかなり厳しいといえよう。ガンバ大阪セレッソ大阪は昨年優勝争いに加わったが、優勝するだけのコレいったものがない。ガンバは宮本が残ったおかげで、守備は昨年の戦力を維持しているが、強豪チームの守備力を破壊する攻撃力を有していない。逆に、セレッソは破壊的な攻撃力が持ち味であるが、守備網は甘い。攻撃に関しても、西沢の穴はとてつもなく大きい。浦和から獲得した盛田や大柴ではいささか、荷が重い。盛田は西沢のポジションに入ると思われるが、苦しいだろう。練習試合などでは活躍したのは浦和にいたときと同じで、結局リーグ戦では力を存分に発揮できなかった。過度の期待はやめておいたほうがいいと思う。
 
神戸はおもしろそうだ。カズ、サントス、望月と補強はうまくいった。従来は守備的側面が大きく、引き分けの数も多い。カズと望月の加入で攻撃のバリエーションが増えそうだ。
 
福岡は地味ながら、地元に支持されるようになってきた。ホームでの好戦は可能でも、アウェーでは負けるパターンになりそう。
 
関西勢で期待されるのが広島であろう。若手中心で、守備的な印象が強いが、監督がヴァレリー氏に代わり、攻撃力がアップしそうだ。穴中の穴になりそう。
 
以上おおまかなチーム分析を行なってきたが、上位陣は混戦となりそう。日本代表の試合がたびたび入るので、とぎれとぎれな日程となり、チームの雰囲気が試合に直結しそう。開幕ダッシュに成功したチームが一気に優勝へ向かいそうだ。