初春の花

先日、桜の開花予想が発表された。桜の開花予想を聞くといよいよ春も到来かという気分になる。気候も三寒四温となり、ストーブや炬燵の必要もなくなってきた。日差しも日々強くなり、気分も上向きになる。
 
桜前線が北上してくると、梅の季節も終わりになる。わが国ではどうしても梅よりも桜が先行する。北風の中を身をかがめながら歩いていると、どうしても気が滅入ってしまう。そんなとき、梅林の中に紅白の梅の花を見るとなにかほっとされせられる。極寒のなかをけなげに、しかも、力強く咲いている梅の花。冬で緑のない風景をわずかな、ちいさな紅白の梅の花によって一新させてしまう。本当に愛すべきは梅の花か、と思ってしまう。
 
もちろん、桜の花もすばらしい。今住んでいるところは市を桜によって振興しようとしている。市のキャッチフレーズも「感動桜国」という。荒川の土手には桜堤とよばれるものがある。桜の季節、3月の下旬から4月の上旬になると、一斉に桜が開花する。その光景はなんともいいがたく、一見の価値はある。あれをみると本当に愛すべきは桜の花か、と思ってしまう。
 
冬の厳しさを緩和させてくれる梅の花。春の到来を視覚で感じる桜の花。どちらも素晴らしい。