J1・2ndステージ展望

6月の最終土曜日からJ1のセカンドステージが開幕し、先の土曜日に2回戦が行われた。鹿島、セレッソ、ガンバ、東京が2連勝。磐田は名古屋を圧勝。清水は若手GKの活躍で1st優勝チームの横浜を撃破。上位陣は順調な滑り出しといえよう。ただ、前期優勝の横浜は2連敗と元気ない。しかも、無得点6失点である。
 
1stステージの優勝ラインは5敗であったが、後期は3〜5敗になりそうだ。今年は昨年以上に混戦模様。特に上位陣である。優勝候補を挙げるとすれば、昨年の覇者ジュビロ磐田、昨年の2ndステージ覇者清水エスパルス、昨年のナビスコ柏レイソル、前期優勝横浜F・マリノス、前期2位のセレッソ大阪などが争覇圏。いいかえれば、前期の上位5チームだろう。ほかに付け加えるならば、5輪組が好調な鹿島アントラーズや韓国人を擁するヴェルディ川崎か。
 
このなかでも優勝に最も近いのがジュビロ磐田。弱点であったGKを補強し、中盤を厚くするためにジブコビッチを獲得。前節では中央にジブコビッチを配し、5得点をアシストする働きをみせた。補強は間違いなく成功したといえるだろう。ただ、戦列復帰したばかりの服部が故障し、やや守備に不安が残る。
 
次に可能性が高いのは柏レイソル。FWに韓国代表のファンソンホンを獲得し、北島の負担を軽くすることができるだろう。しかし、現在は故障中で、復帰は5節以降になりそうだ。前期はVゴールが多く、勝点3をとることが優勝へ向けて重要になってくるだろう。
 
次は復調著しい鹿島アントラーズ。期待のベベットが調整不足を露呈し、何一つチームの中で機能しなかった。ベベットのおかげで控えに回っていた平瀬がベベットがいなくなったことで後期は爆発。柳沢とのコンビで大量点をとっている。また、五輪組の小笠原、中田も快調で、優勝争いにからんできそうだ。
 
前期優勝の横浜F・マリノスは開幕2連敗で、それぞれ無得点と完敗の内容。あいかわらず詰めの甘さが目立つ。前期のように混戦になると強みが生きるが、後期は苦しいだろう。前期2位のセレッソ大阪は今一番波に乗っているといえるだろう。ただ、失点が多いので、どれだけ守備陣ががまんできるかが課題。清水エスパルスはどうも流れにのれていない。アレックスは研究されて抑えられており、FWも若手と攻撃陣の爆発力不足は否めない。少ない得点機を生かせるかどうかが課題。ヴェルディ川崎はキムヒョンソクを主軸とした攻撃陣に加え、後期からキムトグンを獲得し、攻撃に厚みが出た。守備も五輪代表候補の中沢を中心とし、安定感が出てきた。優勝は難しいが、台風の目になりそうだ。
 
セカンドステージは優勝争いだけではなく、降格争いも熾烈になるだろう。昨年も最終節まで降格チームがわからず、リーグを別の意味で盛り上げた。今期はその最右翼とされている川崎フロンターレ京都パープルサンガが降格候補。それに、毎年降格争いに顔を出すアビスパ福岡ジェフ市原、今期不調の名古屋グランパスエイトなどが現在のところ圏内となっている。名古屋の不調は前期からひきずっており、復調にはしばらくかかりそうだ。
 
いずれにしろ、上位、下位とも熾烈な戦いが予想され、前期以上におもしろいゲームがみられそうだ。
 
優勝予想
1位:ジュビロ磐田
2位:柏レイソル
3位:鹿島アントラーズ
4位:セレッソ大阪
5位:清水エスパルス