人は顔のどこに惹かれるか

わたしはアルバイト柄、人の観察をよくしてしまう。人はどこに特徴をもっているのかということを仕事中に考えることがたびたびある。もちろん、人を観察し、その人の行動やしぐさ、顔色などを注意深く観察しないと仕事にならないという部分があるかもしれない。
 
人が相手を観察するとき、どのような場所をみるのだろうか。どのような場所かといえば、その人を特徴づける部分である。それは、人によって違うと思うが、一般的に「顔」であろう。顔ほどその人を特徴づける場所はない。指名手配などが示すように、人を特徴づける場所は「顔」である。これは人のどこを好きになるかという疑問とは一線を画す。ここでは人間の特徴を議論する。
 
たとえば、見知らぬ人をみかけた、というか、視界に入ってくる人を見るとき、まずどこを見るのか。もちろん、胸でもなく、脚でもない。「顔」である。先にも述べたように、「顔」がその人のイメージ、特徴を形成する。相手が異性であるほど、その「顔」という部分は非常に大きなウエイトを占める。
 
相手の「顔」を見るときはどこをみるのか。ここからが小論のポイントになる。「顔」を特徴づける場所は3箇所がある。それは、第1に、「目」である。第2に「口」、第3に、「髪型(ヘアスタイル)」である。輪郭や鼻、眉毛と顔には様々なパーツがあるが、その3つのパーツが顔の特徴を形成する。
 
まず、「目」からみてみよう。「目」はその人の感情、性格など、その人の「ハート」の部分をあらわす部分であろう。愛想笑いというのがそれを証明する。なぜなら、愛想笑いは顔全体としては笑っているように見えるが、「目」が笑っていなく、心から笑うならば、目も穏やかになるからである。この愛想笑いや営業スマイルといわれるものは「目」を見ることによって、はっきり表れるように思われる。
 
最近の芸能人、とくにアイドルとみなされる女性は「目」が大きい人が多いようである。たとえば、広末涼子奥菜恵などの人気女性は目、とくに瞳が大きい。彼女らがもてはやされるのは「目」が大きく、その目が大きいことが顔全体を愛くるしくしているからであろう。他にも様々な要因があると思われるが、この視点はわたし自身が分析する観点である。目が大きいとかわいらしくみえるということは、彼女たち特有のものではない。もっと身近な存在としてあげられるのは、「赤ちゃん」である。赤ちゃんがなぜかわいらしいのか。それは目が大きいからだと私は思う。あのつぶらな瞳が人々の心を惹き、無邪気な気分にさせれくれるのだろう。
 
第2に、「口」であるが、これも人の顔を特徴づけるファクターである。「あの人の口(唇)はセクシーだ」という表現がこれをあらわしている。日本語にも口に関していろいろな表現があり、たとえば、「おちょぼぐち」や「たらこくちびる」といったものである。女性が口紅を使用するのもこの「口」というパーツが人を惹きつけることからきていることも間違いないことであろう。また、唇をみることによって、その人の体調が分かることも指摘できる。学生時代にしばしばあることだが、寒いときにプールにはいると、唇が紫色というか青ざめる現象を目撃する。これらの例が示すように、口は人の顔の特徴を決定づける重要なファクターである。
 
第3に、「髪型」である。これは直接的には人の顔を決定づける要因ではないが、その人の雰囲気をあらわす重要なファクターであるとわたしは考える。なぜなら、髪型ひとつで、その人の雰囲気や表情を一変に変えることができるからである。僕はロングヘアーが好きだ、とか、いや短いほうがいい、ポニーテールのほうがいいという会話がどこでも聞けるのは髪型がそのひとの雰囲気を決定するからだろう。女性が髪を切るときは一大決心をしたときだと言われるのはその今の雰囲気を変えるためであろう。髪型をかえることで、同じ人なのに気づかなかったという現象が生じるのは、髪型がその人の顔を決定づけるファクターであるからである。
 
わたしが男であるから、女性を想定して書いてきたが、女性に関してもある程度この理論の普遍性は変わらないだろう。この3つのファクター、すなわち、「目」「口」「髪型」というパーツは人の顔、ひいては雰囲気さえも形成する。もちろん、顔全体のバランスという部分も大きな比重を占めることに対しては否定しない。しかし、これらのファクターが主要な部分を占めることは間違いない。