スペイン対ウクライナ

この試合はテレビ観戦しながら書いている。
リーグは世界最高峰ながら代表になるとタイトルまで手が届かないスペイン。
個々のレベルの高い選手が有機的にプレーできれば、この試合のみならず、カップまでいけるはずだ。
スペインは前半から積極的に攻撃をしかけている。これは暑さ対策かな、早めにゴールを奪って、試合の主導権をにぎる作戦か。
攻撃しているときは、疲れも感じないし、さような深謀遠慮があるのか。
それとも、ウクライナが守備的方針であまり攻めてこないので、スペインが攻撃しやすくなっているのか。
スペインがその勢いのままコーナーキックから先制。ウクライナの出方にもよるが、試合は落ち着くかな。
攻撃自慢のスペインだけに、さようなこともなく、攻撃を続け、ゴール前でのフリーキックを直接決めてウクライナをつきはなす。
二点ともセットプレーからだが、ウクライナがスペインの攻撃をとめられないのでファールしている。
サイドをワイドに使い、中盤を制圧し、ウクライナを圧倒し、レベルの違いをみせつけている。やりたい放題だ。暑さ対策なぞかまわない感じだ。
ウクライナだって、ヨーロッパ予選を一位通過しているだけあって弱いわけではないだろうけど、ここまでやられると、スペインの強さばかりが目立つ。
ウクライナはボールをキープできず、フィニッシャーのシェフチェンコにボールがわたらなく、ゴールがとてつもなく遠い。
前半はスペインが圧倒したが、後半はスペインの運動量が落ちてくるからウクライナにもチャンスが必ずくるから、あきらめずに我慢してほしい。
後半開始早々から、前半同様イケイケで攻撃するスペイン。
ディフェンスの裏をついたパスで決定機をつくり、ペナルティエリアウクライナが痛恨のファールで、スペインがPKをゲットし、確実に決めた。ファールしたウクライナの選手は退場。
ウクライナはさらにつきはなされ、試合は決まった感じ。
それでも、得失点差を考慮しないとならないので、これ以上の失点は許されず、ゴールもほしい。
三点差がつき、試合が決まったような雰囲気の中、スペインは余裕の選手交代。
後半半ばになっても、スペインの攻撃への飽くなき情熱は衰えない。ウクライナが意気消沈していることもあるが、まさに攻撃こそ最大の防御になっている。
後半36分、センターライン付近でインターセプトし、一気に攻撃の速度をあげ、ダイレクトパスでウクライナ守備網を寸断し、フェルナンド・トーレスがゴール。なんとも美しく、見事なゴールシーンだった。いまのところ、今大会のベストゴールではないか。ミドル・シュートからのビューティフルゴールが今大会多くみられるが、サッカーの醍醐味からすればこのゴールがふさわしいだろう。
スペインの強さは、決定機を作るだけでなく、なんといっても決定力があることだ。ビッグチャンスをつきりだしても、ゴールネットを揺らさなければ意味がない。当たり前だが、至極重要なことを再確認させられた。
スペインのすばらしい攻撃を堪能できた楽しいゲームだった。