宮崎・二日目

青島に行くには時間が早いので、宮崎市内を散歩することにした。
はじめに宮崎の一ノ宮、宮崎神宮へ。
行ったときにちょうど結婚式をやっていた。
神前式ということで、6月に行なった自分たちの結婚式を思い出してしまった。
式の最中だったけれど、一通り参拝を済ませ、いざ市街地へ。
あまり交通事情を理解していなかったので、様子をさぐると、どうやらバスが市民の足となっていることが判明した。
しかも、宮崎駅よりもバス会社の本拠地周辺の方が栄えていることも判明。
で、バス会社の本拠地へ行ってみたものの、まあよくある商業地帯で、観光には不向き。
ロッカーに荷物を預け、散歩したけれど、まあなにもない。
お茶しようとしても喫茶店もない。
ということで、やや時間が早いけれど、青島へ向かうことにした。
青島といえば鬼の洗濯岩。
鬼の洗濯岩は、干潮でないとみることができないので、干潮時間をしらべ、その時間にいくように計算したのだった。
そういうわけで、青島へいく時間を調整したのだった。
実際にみてみると、よくぞここまで奇怪な地形ができたものだと感心してしまう。
隆起した地盤が地層の層の種類によって風化速度が異なり、まるで洗濯板のような地形ができたらしい。
その中心にあるのが青島神社
満潮になると、洗濯岩は海に沈み、神社が陸の孤島になる。
神社周辺には砂浜ではなく貝浜になっているのにも驚く。
貝殻が細かく砕かれ、島の表面を覆い、ピンク色の浜を形成している。
そこに生える植物の多くは、やはり、椰子の木。
神社自体も椰子の木にかこまれ、他ではみることのできない空間をつくっている。
洗濯岩は青島神社周辺だけでなく、南にいってもあるらしい。
自然が生み出した地形があるからこそ、神話も生み出されたのではないか。
神話の国、宮崎の一面をみたような気がした。
この日は青島のホテルに宿泊し、夜は青島の青年会の催しに参加した。
県内で活躍する団体が宮崎の神話や伝統文化を披露し、その継承を図る催しであった。
宮崎と神話は切り離してみることができない場であり、その文化が脈々と受け継がれている。
神楽の多くは神社を中心に伝承されているけれど、若い人々が今様にアレンジして、違った方向から神話の伝承を行なっている。
若い人々が文化の伝承を自分たちが消化しやすい形で受け継ぎ、自分たちの文化を真摯に受け止めているように感じた。