皐月賞展望

皐月賞を予想する前に桜花賞を少々。
 
桜花賞は、2着に入線したアズマサンダースを買わなかったために1着3着というパターンで敗れた。
優勝した◎ダンスインザムードは戦前から力が抜けているように思っていたし、3着に敗れたけれど2歳女王の力を見せた○ヤマニンシュクルの変わり身は十分予想できた。
それゆえにこの2点を厚めに買ったのであった。
 
さて、皐月賞
トライアル上位組が揃って出走予定。
別路線も冬場に重賞で賞金をかせぎ、春に向けて充電という馬もいる。
 
最近は、放牧パターンも変化し、鉄砲がきく馬が増えた。トレセンの近くに育成牧場が増え、そこに短期放牧し、トレセンの馬房の回転数を増やす、というのが上位厩舎の主流となってきている。
いわば、育成牧場は馬を休めるだけでなく、精神的なリフレッシュも兼ねて、トレーニングも行い、トレセンでは出走の仕上げを行う、ということだ。
 
コスモバルクは、北海道競馬所属で、外厩制度利用第1号だ。
簡単に言えば、外厩制度は育成牧場からそのままレースに出走できるシステムだ。
この制度は北海道営だけで、中央では公正という観点から認められていない。
コスモバルクのオーナーは、オーナーブリーダーで自前の育成牧場ももっている。
ということは、この制度ではオーナーが調教というトレーニングにも積極的に参加できる。
地方は調教施設が中央ほど整っておらず、施設の整った育成牧場でトレーニングすればより一層馬を鍛えることができる。
実験的であるが、集大成として、この馬が存在する。
血統は2流ながら、中央で良血馬を破って皐月賞にコマを進めてきたのは、外厩という制度があったからかもしれない。
コスモバルクは、中央初戦、初の芝で東京の1800mをレコード勝ちした。
この馬を知ったのは昨年暮れのラジオたんぱ杯だったが、前走のレコード勝ちを重要視せず、というよりも前走逃げ切れたのはこの馬が知られていないからだ、と思っていた。
それゆえ、ラジオたんぱ杯では逃げてもマークされる分、逃げ切るのは難しいと予想していた。
実際レースでは直線で後続を突き放す強い勝ち方で、この馬が今年のクラシックの主役を張れる存在だと思った。
皐月賞と同じ舞台でおこなわれる弥生賞でもハイペースで逃げるメイショウボーラーをあっさり好位から差し、突き放した。
弥生賞を勝利した時点でこの馬を皐月賞で本命にしようと思った。
もちろん、勝ち方もあるが、時計の裏づけもある。
2歳で東京芝1800を1分47秒台で走破した馬は過去おらず、ラジオたんぱ杯でのタイムもアグネスタキオンに次ぐタイムだ。
輸送も長距離輸送を3回こなしており、それでもなお中央の強豪相手に3度優勝している。
精神面での強さも兼ね備えている。
 
対抗○はブラックタイド
メンバー的にコスモバルクが一つ先行しているように思うが、この馬も前走すばらしい勝ち方をした。
ラジオたんぱ杯ではコスモバルクに約3馬身差の4着に敗れているが、その後は順調に成長し、前走の快勝で波に乗っている。
 
3番手はマイネルブルック
この馬はブラックタイドきさらぎ賞で破っており、きさらぎ賞から皐月賞に直行している。
このレースはコスモバルクの2着争いと読んでおり、対抗以下は同レベルと思っている。
きさらぎ賞から2ヶ月空いているので順調度という意味でブラックタイドより評価を落とした。
 
ほかにも、きさらぎ賞でポテンシャルの片鱗をみせ、トライアル・若葉Sで権利を獲得したハーツクライ京成杯という皐月賞と同じ舞台を完勝したフォーカルポイントも侮れない。
 
蛇足だが、今週は、トウショウボーイメモリアルとなっている。
トウショウボーイは第35回皐月賞の優勝馬である。
本命に指名したコスモバルクの母の父はトウショウボーイ。なにか因縁を感じる。