フェブラリーステークス展望

今年は、東京に戻り、例年どおりの条件となる。東京は実力が十二分に発揮するのにふさわしいコースだ。能力の絶対値が求められるのだ。
　
今年の中心は、◎アドマイヤドン。国内では無敵の戦績を示す。血統的には芝の方がよさそうだが、父ティンバーカントリーの影響でダートもこなす。父からアメリカ・ダートのスピードを受け継ぎ、母系からスタミナとパワーを受け継いだバランスのよい配合になっているようだ。
　
アドマイヤドンを追撃したいのが４歳馬たち。成長の充実の時期を迎えている。○サイレントディールは初ダートの武蔵野ステークスを好位から突き放す圧勝劇を見せた。古馬の強豪を自慢のスピードで一蹴した。ジャパンカップダートや東京大賞典は気性の成長度や距離が影響したのか、レース半ばで脱落している。今回は、武蔵野Ｓと同じ条件。姉トゥザビクトリーはこのレースを2着している。マイルに適性を示すスタミナは母の父ヌレイエフから影響を受けているように思われる。成長のピークはまだまだだろうが、この相手でもスピードで押し切れる可能性は高い。
　
▲ユートピアも充実一途の４歳馬。デビュー当初からダートに高い適性を示してきた。今回と同じ条件のユニコーンＳでは、４馬身の圧勝劇を演じている。同年代相手では2000メートルでも勝利を奪えたが、古馬相手では1600が限界か。ダートに高い適性を示すにもかかわらず、前走の京都金杯(芝1600)ではハンデ戦の56キロで古馬相手にクビ差の3着となっている。マイル戦なら古馬と互角の戦いができることを証明した。
　
この３頭はいずれも先行する馬。予想としては、アドマイヤドンの前にサイレントディールとユートピアが並ぶだろう。自然と道中のペースは上がる。すると、差し馬にもつけいる隙ができるかもしれない。差し馬台頭を考えると、東京で滅法走るイーグルカフェとシャドウスケイプをあげたい。イーグルカフェは条件が揃わないとなかなか勝てない馬。Ｇ１を勝利したレースは、ＮＨＫマイルＣ(芝1600)とジャパンカップダート(ダ2100)だ。ＪＣダートはデットーリの手腕も大きかったが、東京での実績を考えるとあなどれない。シャドウスケイプは東京ダートを５戦して３勝２着１回と抜群の相性を示す。しかもダートで４勝しているが、うち３勝が東京となっている。父フォーティナイナー産駒はダートで実績を残し、母シーズグレイスはスピードで鳴らした馬。掲示板以上の成績が残せる可能性もある。