第12節:対FC東京

またもや負けた。
どこか気に入らない(これという理由はないが感覚的に)FC東京だけに目の前で勝利を味わう予定だった。
試合終了後の会場を後にする客の引きの早さは寂しさと憤りの象徴であったのではなかろうか。
いつもなら、試合後の余韻にひたる人々が多いが、今回は違った。
すうっとスタジアムから人がいなくなってしまったのだ。
試合内容もさることながら、FC東京にまた勝てなかったという現実を会場で消化しきれなかったのだろうか。
私自身、片付けが終わったあと、周りを見るとほとんど人がいなくなっていたことに寂しさを覚えた。
負けた原因は相性や監督が元レッズの監督であり、三菱で育ったという古巣と戦うというモチベーションに収束するわけにはいかないだろう。
FC東京はアウェーということもあり、引き気味に布陣する(ジェフ戦と同じ)。
FC東京が引き気味ゆえ、中盤でボールを支配できるも、スピードを活かすスペースがない。
どこか大分戦をリプレーしているように見えた。
サイドを使うスペースがないために中央に固まる。
守備側の人数が多いため、攻撃の糸口を見つけられない。
ミドルシュートやボールを浮かすプレーを見せても上背のあるFC東京DFの壁は高い。
レッズがチャンスを生み出したのはサイド突破を図ったときだけだ。
サイドを突破しても中央でFC東京に跳ね返されてしまう。
得点の気配は感じられなかった。
終了が近くなると、もはや引き分けしか望めない状況だった。
失点もコーナーからヘディングから折り返してのものだった。
ここでも空中戦に負けた。
ボールを支配しても空中戦を支配できない。
レッズの強みを防ぎ、空中戦を支配したFC東京が勝ったことは、くやしいことだが、自明の理だったかもしれない。