ナビスコ予選リーグ第2節:対東京ヴェルディ1969

今日のゲームはなんともいえないゲームだった。
原因の一つは、エメルソンの先発。
来日したときのエメの自己申告による体の出来は80%だった。
来日から10日で、今日の試合を見る限り体はできていた。
あるいは、80%の出来でも他のFWよりも能力が高いということになる。
ただ、チームへの合流が遅れたことによる罰則は、なかったということになる、罰金を除いて。
前節では、エジのポジショニングが下がり気味になり、永井が孤立した場面を考えれば、戦前の予想では、FWに永井と達也になるはずだった。
たしかに、今日のゲームでは、エメはフィットしていたように見えた。
しかし、攻撃の脅威は相手に与えていなかったように思う。
今日のエメの出来は、昨年のオールスターで見せたエジとエメのコンビネーションには程遠いものであった。
すなわち、今日のゲームで、エメがしたことは、昨年のプレーあるいは仕事をこなしたにすぎない。
エジムンドを起点とした攻撃のバリエーションは見えなかった。
合宿で、従来のFW陣とエジムンド・山瀬をからめた攻撃のイメージを創り出し、共有するまでいっていない。
今日のゲームでのチームの完成度は相当低い。
まだ2月のレベルではないだろうか。
ひょっとしたら、永井・達也のFWで、エジがトップ下というフォーメーションなら、今日とは違った攻撃パターンを見せたかもしれない。
今日の攻撃の出来は、昨年の個々人の技術に依存したものでしかない。
シーズン前に他所で予想されていた攻撃のスペクタクルは、現状では、はるか先の幻想に過ぎない。
エメの合流が3月になったことで、ひょっとしたら、レッズはシーズンオフから無駄な時間を過ごしたのかもしれない。
という危機が私にはかなり感じられる。
ナビスコの2試合がリーグ戦前のプレシーズンマッチのように見えてしまう。
リーグ戦開幕まで、のこり1週間であり、天敵鹿島アントラーズが相手だ。
この1週間で、エメを含む攻撃陣のコンビネーション、イメージの共有がどれだけ図れるか。
さっそく正念場を迎えそうだ。