シドニーオリンピック展望−サッカー篇−

9月2日と5日、サッカーオリンピック代表壮行試合が行なわれました。アジアの強豪・クウェートとアフリカの強豪モロッコが相手でした。この2試合とも、前半はそれぞれ0-0・1-1、後半はそれぞれ6-0・2-0という結果でした。
 
クウェート戦はクウェートが後半主力選手を外したこと、中田英をオトリにして中村が自由にうごけたことが勝因となりました。モロッコ戦の場合は、後半中田英をFWの位置におき、中田英が中央に位置することでサイドのスペースを利用し、得点をえました。どちらの試合とも、攻撃のパターンが多いことを示しました。特に、クウェート戦は中田英を後半外し、中田英ぬきで大量得点を得たことは意義深いものがあります。オリンピック本番でも、セリエAで活躍する中田英がタイトなマークを受けることは必至です。こうしたときに、どのようにゲームを展開するのか、という課題に応えた内容でした。
 
また、ポジション争いも熾烈です。とくに、3バックのセンターを誰にするのか。松田か宮本か。おそらく松田が先発するとおもわれますが、ディフェンスラインを統率する力は宮本の方が上だとおもいます。
 
FWは、2トップにするのか、1トップにするのか。個人的には柳沢を軸にして高原、平瀬をつかう形になるとおもいます。
 
トルシエ監督は複数のポジションをこなせる選手を選出したし、それに合った戦術をとっていると思います。5日の試合の後、スタンドからトルシエ・コールが流れたのは多くの人々がトルシエ監督に期待していることを示しています。もちろん、オリンピックは期待しています。