予選リーグF組第3節

ブラジルが予選突破を決めていて、残り3チームで1議席を争う展開。
日本はかすかながら予選突破の可能性があった。
メンバーを入替え、闘志がよみがえった日本は前半を優位に進め、34分に玉田のゴールで先制する。
そのまま前半を折り返したいところであったが、前半ロスタイムにロナウドのゴールで同点にされてしまう。
この終了間際のゴールでブラジルは覚醒し、王国の威厳を取り戻す。
前半精神的に優位に進めていた日本にとって、まだ同点にもかかわらず逆においつめられてしまった。
後半は受身にまわり、ブラジルに圧倒され、すべなく1−4で敗戦。
直前のドイツ戦でナイーブさを払拭されたかに見えたが、本大会にはいり、従前とかわらないナイーブさが厳しい局面で顔をだし、あと一歩のところでふんばることができなかった。
精神的なナイーブさはどこからくるのだろうか。
フランス大会は経験のなさからだったようだ。
日韓大会はトルシエの決められた枠から状況が逸したときに対応できなかった。
ドイツ大会は決められた枠がなかったゆえに、個々の判断でしか動けなかった。
チームの方向性が定まらず、というよりも、選手それぞれの見ている方向がひとつにならなかったかもしれない。
ある程度の規律もなく、ある局面での対応方法のコンセンサスがもてなかったのかもしれない。
ジーコはミニ・ブラジルを目指したけれど、そこまで日本のサッカーは成熟していなかったのであろう。
この結果は想定内といえば想定内である。
それでも、ジーコが想定外の結果をもたしてくれるような甘い期待があったのも事実かもしれない。
残念な結果に終わったけれど、予選リーグ敗退の敗因をあぶりだし、4年後へ是非つなげてほしい。
オーストラリアが予選突破できたのは、チームの方向性は明確で、選手間あるいは選手と監督の間にコンセンサスがとれていたからだろう。
まさにチーム一丸となって3試合を戦ったように見えた。