ナビスコカップ予選リーグ第5節:ジェフユナイテッド市原

リーグ戦中断後の試合。間に函館でフィジカルキャンプが組まれた。オフィシャルホームページにもあるが、ほんと走りまくっていたようだ。オフ明けで筋肉系に疲労が出た選手もいたようだ。
 
3週間ぶりのレッズ戦ということもあるが、新加入したアルパイも注目点だった。ユーロ2004の予選リーグでのベッカムとの対決が話題となるが、逆に見ればそれだけ勝負に対する熱き心を持つということ。身長188cmと高さも申し分なく、闘莉王とツインタワーが見られる。
 
坪井が7月9日の日本代表対スロバキア代表でケガしたこともあり、坪井のポジションには内舘が入った。達也は出場停止で、永井は函館でケガして、エメの1トップというFWの陣容。エメの1トップということもあり、山瀬と長谷部が攻撃的MFに入った。ボランチは酒井と啓太。山瀬と啓太はアテネオリンピック代表からもれたが、その精神的ショックをみせず、いつものプレーをみせてくれた。
 
試合内容は、ジェフが引き分け狙いの意識が強かったのか、レッズがジェフ陣営でプレーする時間が長かった。ただ、ゴール前の人数を増やしてレッズに思うような攻撃をさせなかったので、レッズはあまり決定機を作ることができなかった。うがった見方をすれば、ジェフの作戦どおりの前半だったかもしれない。
 
後半は、レッズが前半と同じように攻勢に回る。アルパイを意識して見るのは今回が初めてだが、攻撃が好きなタイプかもしれない。DFで攻撃好きというと闘莉王が思い当たるが、似たようなプレーをするかもしれない。アルパイと闘莉王が上がったときは、ボランチと暢久がカバーに入っていたようだ。ボランチの酒井や啓太、暢久は守備に長けているから問題ない。やはり、最終ラインから攻撃に転じると、攻撃に人数がかけられるのでチャンスを作りやすい。
 
この試合の1点目はジェフのカウンターから始まった。アルパイ、闘莉王不在のところを狙われて、失点してしまう。この1点を守りきれば、というのがジェフの思惑。その思惑を崩したのが長谷部のゴールだった。エメのコンディションがいまひとつなのか、サイドに流れる場面がみられたから、永井投入は吉と出た。永井への注意が働くことで、エメのマークも薄れる。さらに、山瀬に替えて岡野を投入。3−4−3の布陣となり、前線にスピードある3選手が並んだ。永井投入からチャンスが生まれはじめ、岡野投入で加速した。長谷部のゴールで追いついたレッズは、ロスタイム4分にも助けられ、ロスタイムに岡野のゴールで逆転に成功した!
 
函館のフィジカルトレーニングの効果が出たのか、90分スタミナが落ちなかった。暑い夏はどうしても暑さでスタミナが減少してしまう。相手より多く動ければチャンスを生み出すことができる。本来ジェフがやるべき作戦だったが、レッズがそれを上回った。次のアルアインでは勝利しなければならない。アルアインは2002年にパラグアイプレシーズンマッチを行ったところだ。勝手知ってるし、環境面では問題ないだろう。3年連続の国立を目指し、勝利してきてほしい。