日本対ニュージーランド 観戦記

久々に安心して見られるゲームだった。コンフェデレーションズカップという大陸王者の戦いだから気を抜く暇もない。それでも事実上ニュージーランドは格下であるわけで、その分、初戦にもってこいの相手だった。パラグアイ戦で良いイメージで終わることができ、そのイメージがいかんなく発揮された。メンバーもほぼ変わらず、フランスでの調整がうまくいったようだ。
 
パラグアイ戦と比べ、サイドを使う攻撃が多くみられたがゆえに3得点という結果に終わることができた。前半は攻撃4人が絶妙なバランスをとり、俊輔のゴールを生んだ。後半の中田英のゴールも同様だ。4人がスペースをうまく利用したことがゴールに結びついた。突破力をもつFW2人と中田英。展開力のある俊輔の持ち味が活きた。
 
後半は、おそらくジーコから指示があったと思われるが、両サイドが高めのポジショニングをとり、攻撃のバリエーションを増やした。3点目の暢久と俊輔のコンビネーションは圧巻だった。あの位置に俊輔がいたことは驚きだが、それもセリエAでもまれた経験なのだろう。下位チームで攻撃の起点となってきたことが活きている。今日のMVPといってもよいだろう。
 
守備のバランスもすばらしかった。特にボランチの二人が守備のバランスをうまくリードしていた。三都主が上がれば、そのスペースを遠藤が埋めた。遠藤の精力的な守備が三都主の攻撃力を活かしたのだろう。
 
次は強豪フランス。守備のバランスは良いので、いかに中盤を支配し、効果的なカウンターが狙えるか、が勝負の鍵だろう。スピードと突破力のあるFWに期待したい。