スポーツ日和

5月27日は私にとって絶好のスポーツ日和でした。
 
15:30から第68回日本ダービー。17:30から大相撲千秋楽。深夜はF1モナコGP。
 
まず、大相撲。貴乃花が14日目の武双山戦で右足亜脱臼という重傷をし、千秋楽出場は微妙でした。出場した理由は「ファンのため」だそうです。重傷を負った力士が土俵に上がることは逆にファンのためにならない場合もあるでしょう。しかし、状況は千秋楽優勝決定戦。武蔵丸にしては不戦勝での棚からぼたもちの優勝となる。貴乃花が出場してくれば重傷を負った相手に相撲をとらなければならない。貴乃花よりも武蔵丸の方が精神的に辛かったことでしょう。本割ではその精神状態が如実にあらわれていました。立ち会いがうまくいかなかったのもその表れであったかもしれません。逆に、貴乃花からすれば、傷を無視してまでも土俵にこだわるということから、対武蔵丸戦は精神的に楽だったかもしれません。結果を気にせず、すべてを出し尽くす。優勝決定戦はまさにそうだったことでしょう。武蔵丸を上手投げで倒した瞬間の形相はすべてを物語っている。普通ならあそこでガッツポーズや雄叫びをあげるでしょうが、そこは力士。高ぶる気持ちを抑えつつも、身体全体からそれをふつふつと感じる。土俵に命をかけた。あれぞ、横綱。力士はかくあるべし。それを表現した土俵だったかもしれません。それゆえ、武蔵丸には全力で戦ってほしかった。ケガして出場したことを後悔させるぐらい、貴乃花をぶちのめしてほしかった。まあ、そうしなかった武蔵丸のやさしさは別の意味でたたえられるかもしれません。ただ、貴乃花の重傷から本割り、優勝決定戦にいたる過程で、武士道ならぬ相撲道をみた気がします。相撲道とはなんぞやといわれると的確にはこたえられませんが。ただそんな気がした、ということです。
 
一方、モナコGPは速きものが勝つという結果になりました。PPを獲得したクルサードがスタートできなかったというハプニングがあったけれど。ただこうしたアクシデントはF1につきものですから。今シーズンのマクラーレンはマシン設定に失敗した感じがします。昨年来ハッキネンは毎回のようにトラブルにまきこまれているし。波が完全にフェラーリに移った感がします。それにしてもフェラーリは速い。というか、シューマッハが速い。モナコは公道ですが、サーキットだと、シューの速さが目立ちます。特に、コーナリング。コーナーで差をつける技術をみごと獲得している。それが彼の一番の持ち味かもしれません。また、公道で行われるモナコは別の意味をもっていたことも指摘できるでしょう。それは、ブリヂストンミシュランの対決です。公道で行えるまさにテストの場でした。結果としてはブリヂストンが勝利をあげましたが、タイヤ以外のトラブルでリタイアが多くでたこともあり、明確にはでませんでした。昨年はブリヂストン一社でしたが、今年はミシュランが参戦し、競争による質の向上がますます上がっているように思います。チーム、ドライバー、エンジンの競争はすぐ目につくだけにわかりやすいですが、タイヤというパーツにも注意を与えるよいレースだったかもしれません。