日本シリーズが示すもの

日本シリーズの前半戦が終了し、ダイエーが2勝、巨人が1勝。両者の勝ち方はシーズンを象徴している内容でした。
 
ただ、この3戦をみていると、両リーグがどの方向に向かうのかという指針が見えてきます。パリーグでは今まであまり重要視されなかった「中継ぎ」に注目し、ベスト・ホールド賞を設け、セットアッパーの重要性を認識してきました。これは大リーグでは常識となっています。先発、中継ぎ、抑えという型が浸透してきました。西武が全球団に勝ち越しても優勝できなかったのは、中継ぎのコマが不足していたことにあります。一方、優勝を決めたダイエーは先発が二桁いかなくても中継ぎがしっかりしていたため、ゲームの終盤で逆転できる素地ができていたといえるでしょう。
 
他方、セリーグには日本の先発重視がめだちます。無論、先発完投が悪いというわけではありません。ただ、試合数が徐々に多くなっている現在、先発がいつも好調というわけにはいきません。前年、一昨年と優勝した中日は中継ぎがしっかりしてたことが勝因でした。投打のバランスがとれているチームが勝利に一番近いことは当然ですが、勝利へ一番近い方程式をもっているチームが優勝に近いことは間違いありません。
 
ダイエーの優勝がもたらしたものは日本球界に大きな影響をあたえそうです。